増尾好秋からのメッセージ [2011年5~7月 被災地支援One Word録音]
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●被災地支援レコーディング企画 (3) 7月12日 ↓
●被災地支援レコーディング企画 (2) 6月13日 ↓
●被災地支援レコーディング企画 (1) 5月15日 ↓
2011年7月12日
被災地支援 One Word レコーディング (3)
~ プロジェクト レポート 完結編 ~
最初から最後までこんなに気持よく出来たプロジェクトは他にありません。
目的が良いとみんなの結束力が違うんですね。
もう一度、参加してくれたミュージシャンや関係者に大感謝です。
スケジュールの都合で参加出来なかったミュージシャンの方々にもその気持を感謝したいと思います。
多くのミュージシャンがニューヨークエリアに住んでいるので Avatar Studios でのレコーディングがなければこの様に短時間の間でこれだけの人に参加してもらうのは不可能でした。その意味で Avatar Studios を使わせてもらえた事が僕の構想を可能にして成功に導く大きな鍵になりました。
多くの人に参加してもらうためにあらかじめ曲の途中にみんながプレイ出来る場所を作っておいて基本的にソロイストと伴奏する人を一組ずつ組ませて一人が16小節ずつソロするのをレコーディングして行く様にしました。
例えばテナーサックスのTimとピアニストのBill O'connell を組ませてTimのソロのバッキングをしてからBillは自分のソロをすると言う様な事です。
それではAvatar Studiosに一番最初に来たピアニストのMark Soskinから
※ 以下の各写真をクリックすると別窓/別タブに拡大表示できます↓
2個目以降の写真クリックでも最初の別窓と同じ窓に表示されます。
■ Mark Soskin
Markとは今までに僕がプロデュースするプロジェクトで沢山一緒に仕事をして来ています。海老原淳子さんのアルバムも彼にやってもらって好サポートしていますよ。Sonny Rollins のバンドでは彼とは一度も一緒にやっていませんが海老原さんの2作目では始めて一緒に演奏もしています。
この日は彼のスケジュールの都合で一番乗りでやる事に決めていました。一緒にやる事に予定していたトランペットの Tom Harrellが結局来れなかったのが残念。(クリックで別窓に拡大→)
■ Bill O'Connell
Billは僕が1980年代2度目にSonnyのバンドに参加した時のメンバーでした。その頃のメンバーのドラムのTommy Campbellと共に僕のアルバムMellow Focus でも共演しています。ラテン音楽が得意でずっと長い事フルートのDave Valentine のバンドで活躍しています。チョッと声をかけたら昔の友達が気楽に来てくれてすごく嬉しかった。この日彼に会ったのは本当に久しぶりだったのでもっとユックリ話でもしたかったなあ。
Tim と電話で楽器は何もって行ったら良いか聞かれたのでテナーとソプラノを持って来てもらいました。
後で誰が来るのか 分らなかったので彼が自分から進んでホーンセクションの核を演奏してくれたんです。彼の好意と温かい親切な気持が本当に嬉しかった。
バリバリのジャズミュージシャンですがデトロイト出身なのでこういったホーンセクションのプレイなどお手のもの。ローリングストーンズのツアー等もやっているんですよ。
■ Shirley
今回も最初から最後まで Shirley の的確な
アドバイスがビッグヘルプ。
Co-Producer として チームワークで
良い仕事をしてくれました。
(※各写真をクリックすると
別窓/別タブに拡大表示できます)
前日Avatar Studios のオーナーKirk 今村さんが小曽根君が来ている事を知らせてくれました。実はその前にランディ・ブレッカーと電話で話していた時に小曽根君と震災援助のレコーディングをするという事を言っていたので、こちらに来る事は知っていましたが、まさか同じスタジオでミキシングをしているとは! 震災の影響で自分のバンドの作品のミキシングをする事になっていたエンジニアが日本に来れなくなってしまったので急遽こちらに来てやる事になったとの事。
世界を又に幅広く活躍していますね。彼と最初に会ったのはギターリストChuck Loeb のレコーディングの時でした。彼が神戸でやっていたFMの番組に出演した事もあったね。
快く参加してくれて本当に嬉しかった。スタジオにオルガンがあるのを見つけて彼の最初の楽器はオルガンとの事。 今日はそれでやってもらいました。彼が参加してくれてプロジェクトが一段とエキサイティングなものになったと思っています。 GB Fund の事も彼が紹介してくれたんですよ。
■ Clifton Anderson 、 Ben Kraef
Sonny Rollins の甥っ子であるCliftonも日本の事を思って風邪を引いてしまって体調が悪かったのに駆けつけてくれました。
Ben は時々Arthur's に遊びに来ます。いつも好きなSonny Rollins の話しをしながら眼をキラキラさせているドイツ人の若者です。
この二人にはホーンセクションのパートも吹いてもらいました。
■ Susan Pereira、 Carol Moore、
Gino Sitson、 Dennis Day
Susanは盲目のブラジル人の素晴らしいドラマーVanderlei Pereiraと結婚しています。彼等のレコーディングをヘルプした事もあるし
その二人は昔からの友達なんです。今回も時間がなくてコーラスの事で相談したらCarolを連れて来てくれました。
Ginoはアフリカ カメルーン出身です。数年前彼とピアニストのなら春子ちゃんと3人で南米の演奏旅行に行きました。このところ一緒にやっていませんが3人でやるといつも楽しいので何時か作品にもしたいなと思っています。
Dennisも数年前に彼のレコーディングをヘルプした関係で声をかけたら気軽に来てくれました。みんないい感じで和気あいあい。
Just One Word Make It Forever!
久しぶりに会ったBobはやっぱり相変わらずでした。彼とのつきあいもかれこれ40年。いま小さい子供がいてお父さん をやっているので子供の世話で大変な中駆けつけてくれました。彼のソロの前のオルガンのソロを聞いてこれ誰?小曽根君だと 告げたら偶然にも小曽根君がバークリーの1年生の時Bobがアンサンブルの先生だったんだそうです。
Bob と組んでもらった海野君はすっかりNY生活にも慣れて来ている様です。彼も一人で頑張っています。 チンさんとのレコーディングでニューヨークに来たのがもう4年位前になるのかな。その時からすでに素晴らしいピアニスト でしたが最近はもう顔つきが違いますね。もっと表情が豊かだし自分の主張があるし、そういった変化して行く人間性が これからの彼の音楽に反映して行くのだと思います。これからが楽しみですね
史朗君もNY生活が長いですね。彼とは音楽の上であまり接触がありませんが、昔から一貫して自分の音楽を追究する姿勢を貫いている誠実で清いミュージシャンだと思っています。彼からのメールの返事が ぜひ手持ち弁当で参加させて頂きたいと思います それを読んでもちろんすごく嬉しくなってしまいました。
デンマーク人の Soren とはこの3年ドラムの平川君の毎火曜日の仕事 Arthur's Tavern で一緒にやっています。彼も忙しいので NYに戻って来ると又一緒にやるという感じですがこのプロジェクトで日本の皆様にも紹介出来るという事も嬉しく思っています。 ピアニストでもありますが彼もこれから前途有望な若者ですね
■ 百々徹
ドド君もすっかり自分の音楽を確立して活躍の場を日本にも延ばしています。彼は本当にユニークなピアニストですね。
偶然にも今回はジェネレイションが違う最先端の日本人のピアニスト4人が一堂に会したという事でとても興味深い内容になりました。
こんな事は普通だったら有り得ない事ですね。
震災は彼にも大きな影響を与えた様です。
■Lew Soloff
この日最後に来てくれた Lew はブロードウェーのショーの仕事が終わってから駆けつけて来てくれました。最初の予定では7時頃遅くても8時でレコーディングを終了するつもりでいましたが彼が来たのは9時頃だったかな。
途中彼から何度も電話がかかって来て自分が行く前にセッションが終わってしまうのではないかと心配していたんですね。
彼にはこのプロジェクトに参加する事に特別な思いがあったんです。この夏に行く事になっていた日本のツアーがキャンセルに なってしまったので日本のファンの方々に申し訳ないと思う気持がとても強かったんですね。ですから何としてでもその気持を伝えたい という事でそれが出来るこの機会を逃したくなかったんです。 長い仕事の後だったのにソロは勿論ホーンセクションも全部やってくれましたよ。この日ただ一人のトランペットだったので彼の存在も大でしたね。
■ Shirley、今日のアシスタントBob、
カツ、 シノブちゃん
レコーディングエンジニアの内藤君(カツ)とは JazzCity をやっていた頃からの仲間です。今回はタイミング良く彼にやってもらえたので大助かり。かなり人数が多いメンドウなレコーディングだったけれど日本人ならではの素早い几帳面な仕事をしてくれてスムーズに進行出来て本当に素晴らしかった。
みんな遅くまでお疲れ様 ! ありがとう
Photos by Takehiko Tokiwa
ここからは又 Kakinoki Studio です。
■ Alisa Horn 、 Bill Mays
何時も忙しい Bill Mays ですが時間を見つけて来てくれました。 Alisa Horn は Bill のバンド Invention Trio と言うピアノ、トランペット、チエロという編成のバンド仲間です。Alisa は今回のプロジェクトに賛同してくれて NY から駆けつけてくれました。
■ ケイ赤城
ケイから参加したいという事を聞いた時信じられませんでした。でも彼の気持を理解した時に嬉しさでいっぱいになったよ。彼がこの時期にわざわざイーストコーストまで来れたのも震災の影響です。この数年何時もこの時期になると日本に行って音楽のクラスをやってから全国ツアーをするというスケジュールだったんですね。今回は震災でキャンセルになったからこちらに来る事が可能だった訳です。僕達一緒にレコーディングしたのはこれが始めてです。
ケイ夫婦の数日間のペンシルバニア滞在は楽しかった。二人にとっては久しぶりのイーストコーストバケイション。丁度タイミング良く Bill Mays と僕の演奏会も有ったし、NY のイタリアンレストラン最高だったね。
■ Shirley 、 Judy Anton Akagi
The Twolips 久しぶりの再編です。
Runaway (※) をやってもらって以来だね。
(※2008年発売のCD「Life Is Good」に収録)
■ Phil Woods
ケイが来るという事になったのでもう一人ソロイストを探していましたが最初に予定していた人が出来なくなったので Phil
に連絡してみました。彼の身体のコンディションもあるしダメでもともとと言う気持でお願いしましたが1つ返事でいいよ
と言ってくれました。
前にも書きましたが彼も同じペンシルバニア州の住人です。震災の後ほとんどの外国からのアーティストは来日をキャンセルしましたが彼は来日しました。 Bill Mays もバンドメンバーなのでブルーノートに会いに行きましたがあんな時に来てくれたなんて日本の一ファンとして嬉しかった。そんな彼に対する尊敬の念が更に強まったのは勿論です。
ポジティブに一日一日を生きている彼の様な人間のそばにいると知らず知らずエネルギーをもらって気持が充実してしまいます。
彼のレコーディング6月22日でしたが今回のトリになりました。
今年の秋11月2日は彼の80歳の誕生日です。僕はまだ日本にいますが何とか祝してあげたいと思っています。
みんなで祝してあげましょうね。
Thank you Phil !
しかしまだ最後のオチがあるんです。
■ レコーディングの後、Phil を彼の家まで送って行ったのですが途中で鹿が横から飛び出して来て車にガボン! ドアーが壊れて 大破です。エアーバッグも開かなかったし僕達は大丈夫だったので良かったのですがこんな忙しい時に又メンドウな事が増えて しまってトホホ...... これが田舎の生活です。
■ Jay Messina
彼とは『MASUO』という一人で作ったアルバムの頃からのつきあいです。様々な分野のヒットアルバムを手がけている名エンジニアでチンさんとのアルバム Around The World も彼の Mixing, Mastering なんです。
彼に相談した所気持良く引き受けてくれました。彼も日本の事を愛しているんですね。日本に行く直前の6月24日ウエストサイドの彼のアパートに久しぶりに行きました。レコーディングのテクノロジーもすっかり変わって今は Pro-Tools と言うコンピューターをベースにした録音機材を使う事がスタンダードになりました。いろんな意味で昔の録音方法から比べたら格段の差なんです。とっても便利なんですね。このプロジェクトもこんな機材があるからこそ手軽に出来た事です。
僕の新しい柿の木スタジオで録ったリズムセクションの音も良いねって褒めてくれました。
■ 久しぶりに(たぶん20年ぶり位)Boss のオーバードライブを使いました。長い間使っていなかったので大丈夫かなと思いながらバッテリーを入れたのですが少しつまみにガリが有った位でバッチリ。日本の製品は本当にすごいね。
この行は、被災地支援レコーディング企画 (3) の末尾にあたります。
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2011年6月13日
6月13日
& 被災地支援 One Word レコーディング (2)
6月13日は40年前1971年に僕がアメリカに来たアニバーサリーの日なんです。直居君と二人でニューヨークに6ヶ月滞在するという事だけを決め て出発した旅でした。6ヶ月が過ぎて直居君はクリスマス前に日本に帰り僕はもう少し居残る事にしたのですがそのまま住む事になってしまった訳です。
実は今日はソニーから送られて来た僕の復刻アルバム24の修正盤のCDを久しぶりに聞いていました。音とびの事がこのホームページでも 話題になっていましたね。それに気がついて新たに修正盤を制作してくれたんです。今回は念には念を入れるという意味で僕にチェックしてもらってから再プレ スする様に決定したんだと思います。ありがたい事です。
久しぶりに聞いた24は懐かしかった。トコちゃんのドラムを叩いている姿が眼に浮かぶよ。市川さんのフェンダーローズ、チンさんの Corvallis のソロ、ワォ~だね。サダオさんのフルートって本当に良い音してるね。心に響くよ。ツノヒロのドラムもいいね。
あんな昔の自分の音を聞くと不思議な気持になるよ。内容の良い悪いは別にして今聞いても模索しながらの演奏がすごくクリエイティブでフレッシュで好きだな。40年前のひたむきに演奏した純粋な音が作品になって残っているなんて幸せです。
40年という時間を考えると気が遠くなる程のいろんな事が有って、ここまで来た自分の事、本当に思うよ、奇跡だね。でもつくづく周りの人に助けられて生きている事を最近は実感します。皆さんありがとう。感謝、感謝です。
そんな気持が今僕の音楽をやって行くエネルギーやインスピレイションになっているので、その気持を音に詰め込んで発信するミュージシャン、それが今の僕ですね。
発信といえば One Word のレコーディングプロジェクトは着々と進んでいます。5月19日のNYのAvatar Studio でのレコーディングは沢山の友人達が集まったパーティーみたいなリラックスした雰囲気の中素晴らしい一日だった。
レコーディングの日が決まってから中一日しかなかったのですぐにみんなに通知したのですが誰が来れるのかその日の朝になってもあまり分らなかったのでどうなるかと思っていたのですが結果は大成功でした。
この日レコーディングに参加してくれたのは合計18人、アメリカのミュージシャンと日本人ミュージシャンのバランスも良かった。日本人と言えばその日偶然 にも Avatar Studio の他の部屋で自分のプロジェクトのミキシングをやっていた小曽根真君が顔を出してくれて結局はレコーディングにも参加してくれたんです。嬉しかったなあ。
このプロジェクトはミュージシャンを始め関係者が全員何と表現したらいいんだろう、純粋で美しくて温かい気持で参加してくれて感動の連続です。地球の反対 側ですが日本をなんとか助けたいと言う人々の気持は同じですよ。そういう気持を持っているミュージシャン達に表現出来る場を作ったこのプロジェクトはそれ だけでも価値があると思います。
感動と言えば最後にもう1つ。ロスアンゼルスに住むケイ赤城がこのプロジェクトの事を知って是非参加したいと言って来てくれたんです。彼は家族が仙台なので今回の震災には特別な思いがあるんですね。義援のためのコンサートももうやったそうです。
16小節をプレイするために大陸を横断して来る。そうなんです、みんな16小節ずつソロする様になってるんですよ。Judy も一緒に来るので Two Lips にも参加してもらいます。嬉しいですね。
もうすぐですよ、出来上がり期待して下さい。
MASUO
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ここは被災地支援レコーディング企画 (2) の末尾にあたります。
● 被災地支援レコーディング企画 (1) はこのすぐ下↓です。
2011年5月15日
被災地支援 One Word レコーディング (1)
散歩に来た哲学堂公園のベンチに座って書き始めています。サクラの花はもうほとんど散ってしまって葉がすっかり出ているね。温かい午後の日差し、サクラの木の下で数組のグループが最後のお花見を楽しんでいます。足元にはハトが餌をあさってトボトボ歩き回っているし東京の空の下は何事もなかった様にとても平和です。
3月11日はチンさんのところでレコーディングをやっていました。レコーディングの2日目、さあこれからやるぞというところで地震が来たんです。もちろんそれで中断してしまった訳ですが、それでもしばらく休んでから気を入れ直して数曲レコーディングしました。 昨日チンさんと一緒に今度のレコーディングについての雑誌のインタ ビューをしたのですがその時の事に話が及びどの曲をその日にレコーディングしたんだろうという話になって考えてみたら僕もチンさんも全く思い出せないんですね。というよりそのレコーディング全体が今になって思い出してみると何か夢のなかの事だったみたいで現実感がないんです。あんな状況のもと良くスタジオにこもってやっていたなと思うよ。
僕にとって日本に帰って来るという事は毎回エキサイティングな新しい旅。故郷に帰って来ていろんな事が重なり合って何時も新しい経験や発見で勉強になる事でいっぱいなんです。生きている事を再確認する充実した時間になる日々なんですね。でも今回はその中でも本当に特別でした。僕はアメリカに住んでいるので2つの国の事を何時も何かと比べる事が多々あります。どっちも良い所悪い所があるんだよね。しかし今回は日本の良い所をたくさん再発見したと思いました。いままでネガティブに感じていた事がその良さが解ってきたりね。とにかく自分の故郷日本がもっともっと愛しくなって自分が日本人である事にさらに強い誇りを持つようになりました。
海老原淳子さんとの演奏やツアーも楽しかった。何処に行っても彼女の歌は大受けでアンコールアンコール。芦屋ではついに舟歌までご披露。僕達の演奏を聴きに来て下さった方々にもう一度、ありがとうございました。
2枚目のCD I Wish もとても好評ですよ。日本語の歌も沢山入っているのでジャズファンだけに限らず歌が好きな方々にもっと彼女の歌を聞いて欲しいなと願っています。足利でのコンサートは残念ながら9月に延期になりましたがさらに素晴らしいコンサートになりますよ。期待して下さいね。
芦屋の Left Alone さん、金沢の もっきりや さん、大阪の Mr Kelly's さん、こんな時に本当にありがとうございました。
心から感謝しています。
被災地支援レコーディング
この度の震災を東京で体感して、いろいろ考える事や感じる事でいっぱいで、こちらに帰って来てから何か出来ないか考えていたのですが 1つアイデアが浮かんだのでそれを今進めています。この様な時にふさわしい曲調の自分の曲 One Word が有るので それをレコーディングしてその曲からの利益を全額被災地支援のために日本赤十字に送ろうと思っているのです。
そこでもうすでに先週の土曜日にはレコーディングを始めました。
リズムセクションを決めるのに 最初は僕の昔のバンドの T.M.
Stevens ベースとドラムの Robbie Gonzales で行こうと思ったのですが Robbie がどうしてもつかまらないので諦めました。そこでペンシルバニアの地元ミュージシャン Tony Marino ベース と Marko Marcinko ドラムでベーシックトラックをレコーディングしました。
その二人は日本ではあまり知られていませんが実力派の素晴らしいミュージシャン達です。普段は Dave Liebman のリズムセクションをやっていますが、海老原さんの1枚目のCD Without You のリズムセクションでもあり、Tony は大崎龍治君のコンサート、 レコーディングにも参加してもらっています。
レコーディングエンジニアの Michael MacDonald それにアシスタントのシノブちゃんも時間を提供してくれて大感謝です。5月7日(土) の午後柿の木スタジオで楽しくレコーディングしました。思ったとおりのゴキゲンなベーシックリズムトラックが出来上がったよ。
下にそのレコーディングの時の写真を付けておきますね。
友達のミュージシャン達で是非ドーネイションでレコーディングに参加したいと言う人が沢山います。僕は今ペンシルバニアに住んでいるので いちいちペンシルバニアに呼んでやるのでは大変なので、ニューヨークの Avatar Studio のオーナー Kirk 今村さんに相談したところ、とても協力的に考えてくれて来週の5月19日(木)、20日(金)あたりにスタジオ使わせていただけるという事になりました。
ニューヨークのミュージシャンで参加したい人達を一堂に集めてレコーディング出来るという素晴らしい事なんです。そんな訳でトントン拍子で話が進んでいるので早速ミュージシャンを始め皆さんに伝え始めている所です。
話が膨らんでニューヨーク中のミュージシャンが集まっての日本への津波支援 Jazz Aid という事になりますね。日本の事を思ってくれる人々が沢山いる事をヒシヒシと感じ感動して、いま心は嬉しさでいっぱいです。
月曜にはレコーディングの日が確実に決まりますので 又追ってお知らせしたいと思います。
それでは又、
MASUO
5月14日(土)2011年
※ 以下の写真はペンシルバニア州の田舎にある柿の木スタジオです。
僕のセッティング ニューヨークに来てから初めてのリーダー作 111 Sullivan Street のレコーディングの頃から使っている ネコ達の爪研ぎに使われてボロボロの Fender Princeton Amp に Sailing Wonder の頃からのBoogie Amp