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Japane Tour Mar-Jun, 2016

増尾好秋トリオ: 増尾好秋 (g), 井上陽介 (b), 奥平真吾 (ds)

新宿Pit Inn 2 Days:増尾好秋, 井上陽介, 奥平真吾 + 日替りゲスト 日野皓正(tp) / 渡辺貞夫(as)

その他の各種 編成でのライブ (春のツアーのすべてはカバーしていません)
 Friendsツアー, 増尾兄弟, w/加藤哲子&落合康介, w/新澤, w/岸田サンバースト,w/鈴木良雄

※終了したライブの日程は 過去のスケジュール2016年   ※今後の日程は→Newsページ

Pit Inn 2 Days を追加しました。 ( 6/23 更新)
※ その他のライブの写真を、当ページの一番下に3枚追加しました。( 7/4 更新) 

■増尾好秋2016春日本ツアー 増尾好秋 (g), 井上陽介 (b), 奥平真吾 (ds) トリオ

トリオの初日@ 新宿J   2016/04/08  (4/12アップ)

 

増尾好秋Power Spotバンドのほうは新メンバーが決まるまで活動休止なので、この春の増尾さん日本ツアーでは井上陽介(b)さん、奥平真吾(ds)さんとのトリオがメインとなる。 このトリオはニューヨークで一緒に練習したり仕事もしたことがあるという、スペシャルなメンバー
日本では昨年初めて新宿 Pit Innで1回だけ同メンバーで演奏したが、この春はトリオで首都圏で何本もライブをやるし、東海・関西ツアーにも行く。

春のトリオ初日@新宿Jで演奏された曲は、増尾さんのオリジナル曲のほか、増尾さんがソニー・ロリンズとよく演奏した曲や貞夫さんと演奏したことのある曲、その他の定番曲だった。演奏は初日から凄くいい感じ!


「J」の日はステージ脇に真っ白なキャンバスが用意され、演奏が始まると同時に大野 愛(めぐみ) さんが描いていく。色使いが美しくマジネーション広がる素晴らしい絵が2部の最後に完成。

その後、トリオは回を重ねるにつれて、3人がより自由に対話している感じがあった。

春のツアーの締めくくりとして、この下に記載の 新宿Pit Inn 2 Daysを迎えた。

■新宿PIT INN 2 Days:増尾好秋トリオ+日替わりスペシャルゲスト 日野皓正/渡辺貞夫

スペシャルなゲストを迎え、夢のような感動の2日間
日本のジャズ界を牽引してきたビッグな二人存在、日野皓正さんと渡辺貞夫さんを
増尾好秋トリオの日替わりスペシャルゲストとしてに迎える二日間。
遠方から(北海道、仙台、静岡などから)新宿まで駆けつけた方もいらして、会場は温かく、熱く盛り上がった。


1日目 (6月3日金曜) 日野皓正(tp) をゲストに迎えて

   増尾好秋(g)   井上陽介 (b)  日野皓正(tp)   奥平真吾(ds)

「日野さんは "ゲスト"だから、最初はトリオだけで何曲かやるのかな?そして途中から4人かな?」と思っていたところ、1曲目から全曲フル参加だった。
空間を震わせ切り裂くような、存在感あるトランペット、日野さんらしい「アブストラクトでフリーな(増尾さんのお言葉を借りて)」感じが加わって、トリオだけのときよりいっそう活性化された感じがした。真吾さんはときにはフルスロットル。陽介さんも表現豊かに超絶ベースを唸らせる。メンバーどうしの掛け合いも冴えていた。そんななかで増尾さんのギターはカッコ良かった!
一方、My Ideal や「旅のはじめに」ではリリカルで繊細な増尾さんのギターが素晴らしく、そんな曲では日野さんも情感豊かにしっとりとした演奏を聴かせてくれた。日野さんは、曲によってはパーカッション楽器もいろいろ持ち替えて使ったり、さらには切れのいいタップも披露。本当にフルの参加で楽しませてくれた。最近の日野さんは、ご自身のバンドではほとんどフリーな演奏ばかりだそうで、この日は最近にしては珍しい日野さんを聴ける機会でもあったかもしれない。
 日野さんと増尾さんはこれまで、ジャズフェスなどのイベントで顔を合わせても別々のバンドで出演。ちゃんと同じバンドで一緒に演奏するのは今回が初めてとのこと。とてもいい共演を見られて嬉しかった。またいつか是非一緒にやってほしい!

1-1. Time To Make The Donuts (Masuo)
1-2. I've Never Been In Love Before
1-3. Crimson (Hino) ※1
1-4. My Ideal
1-5. Impressions (Coltrane)

2-1. Jubilation (Junior Mance)
2-2. All You Are & More (Hino) ※2
2-3. 黒いオルフェ
2-4. 旅のはじめに (Wong Wing Tsan)
2-5. It's You Or No One

Enc-1. Love Letters
Enc-2. But Not For Me

  ※1 枯れ葉と同じ構成で書かれた別の曲
  ※2 All the Things You Are を基にした曲


  下の↓写真はステージ最後の
  メンバー同士の挨拶

2日目 (6月4日土曜) 渡辺貞夫(as) をゲストに迎えて

 おそらくほとんどの皆さんがご存知だと思うけれど、増尾さんが大学に入った1965年に、バークレー留学からちょうど帰国した貞夫さんと出会った。そして増尾さんは渡辺貞夫グループに入団することでプロ入り。貞夫さんバンドでモントルーやニューポートジャズフェスティバルに出演.... というわけで、ファンだけでなく増尾さんにとっても貞夫さんとの共演はスペシャルなものなのだそう。
 貞夫さんはゲストとはいえ1曲目からフル参加。というか(増尾さんのゲストのときは毎度のことながら)リーダーがどちらかわからないくらいに吹きまくっていた。
 奥平真吾さんのツイート「 ピンと張り詰めた緊張感の中にも旧交を温める様な増尾さんと貞夫さんのプレーが極上な音空間を醸し出しました」が、この日を端的に表してくれていると思う。
 貞夫さんは今なお お元気で、生気がみなぎっていた。どんなパッセージも楽々と吹いているように見える。そして情感こもった演奏。掲示板#3554 にとつきさんが書いてくださったように、伸びやかだけど芯のある音色 での「花は咲く」は感動ものだった。
 それにしても、貞夫さんが好きなテンポで吹き始めたムース・ザ・ムーチはむちゃくちゃ速かった!!反則級の速さ!他のメンバー3人もついていくしかない。増尾さんがピックじゃなく指弾きなのにあの速さで、いや~凄かった。曲の終わりでの貞夫さんと増尾さんのユニゾンが小気味よかった。
 「ロペ」では増尾さんのギターが、バチッとはじく音の使い方といい、ソロのフレージングといい、とにかくカッコ良かった! … 曲ごとに書いていると長くなるのでこのへんで。とにかく、4人は一体感も素晴らしかった。

 


1-1. Time To Make The Donuts (Masuo)
1-2. If I Should Lose You
1-3. Plum Island プラム・アイランド
(Charlie Mariano)
1-4. My Foolish Heart
1-5. I Concentrate on You (Cole Porter)
1-6. Tadd's Delight (Tadd Dameron)

2-1. All the Things You Are
/ Bird of Paradise
2-2. Tree Tops (Sadao)
2-3. 黒いオルフェ
2-4. Lopin' ロペ (Charlie Mariano)
2-5. Deep in a Dream
2-7. Moose the Mooch (Parker)
2-8. You Better Go Now (Sadao)

Enc-1. 花は咲く ※被災地支援ソング
Enc-2. Oh Gee ※よく演奏されるブルース
Enc-3. Love Letters  ※トリオだけで演奏

← 左は、アンコール2曲目を終えてあっという間にステージを去る貞夫さん。他の3人も続いてステージを去ってしまったが、アンコールが鳴り止まず、3人だけ再び登場してトリオでもう1曲演奏してくれた!
 後で聞いたところでは、貞夫さんは翌日早朝のご予定もあってこの写真の後すぐにお帰りになってしまわれたとのこと。この日はリハ&ステージ共に撮影不可だったので、私はせめて終演直後にステージ上4人の集合写真を撮らせてもらおうと思っていたけれど左のような写真しか撮れなかった。

しかし、もう一人の撮影係 西松さんが、なんとアンコール曲を聴くのも我慢して楽屋側へ先回りして待ち構えることにより、貞夫さんがお帰りになる前の一瞬の機会を捉えることに成功↓西松さんの機転に感謝!

        井上陽介(b)、 渡辺貞夫(as)、 増尾好秋(g)、 奥平真吾(ds)

いい笑顔ですね。

日野さん、貞夫さん、出演してくださってありがとう。増尾さん、こんな企画をありがとう。
奏者の皆さま最高でした!


■増尾好秋2016春日本ツアー  増尾好秋トリオ 以外 --

●Friends バンドツアー 〔峰厚介sax, 増尾好秋g, 山本剛p, 鈴木良雄b, 村上寛ds〕

3/24~3/30 の7日間にわたり、5人で
東海&北陸 5箇所を回って計7回の公演というミニツアーだった。
写真は 3/29 @富山 Five Spot の模様。
この大御所ぞろいの豪華な顔ぶれは、平均年齢 69.5 歳とのこと。若い頃から日本のジャズを引っ張ってきた面々だ。
曲の合間のトークもリラックスして楽しそう。年季の入った味わいある音を聴かせてくれた。


●増尾元章&増尾好秋 ギターDuo @OrganJazz倶楽部

前回の兄弟デュオライブではお二人ともソリッドギターだった。今回、好秋さんはフルアコを、元章さんはフルアコとソリッドの2本を持ってきてくれた。

お二人の別荘におじゃましたかのような、あっとホームで温かい雰囲気で、楽しいひとときだった。
ドラムもベースもないことなんて意識させない。そしてひとたびソロをとれば、二人ともギターがよく歌う。この日の元章さんはジーンと心に響く素晴らしいソロが何度もあった。 やっぱり二人とも1音の重みがすごいというか… 偉大な音楽兄弟だと改めて思った次第。



増尾兄弟 増尾元章 (g) + 増尾好秋 (g)

● with 落合康介(b), 加藤哲子 (ds) @ 西荻窪 Clop Clop

去年の初共演に続いて、加藤哲子さん、落合康介さんとのトリオは2回目。スタンダードを中心に、増尾さんの新曲も演奏。最近の増尾さんにしてはわりと珍しくセント・トーマスもやってくれた。
客席はミュージシャン・アーティスト率が高かったようで、コアな雰囲気。
増尾さんのギターはこの日も良く歌っていた。トリオ全体としても柔らかさや繊細なセンスの良さを感じた。

ちなみに、同じ店で、この日の2週間ほど前に、加藤哲子さん、加藤崇之(g)さん, 米木康志(b)さんのセッションがあり増尾さんもゲスト参加されたが、加藤崇之さんは全く違ったタイプのギタリストで、対照的で面白かったそうだ。


増尾好秋(g), 加藤哲子 (ds), Clop Clopのマスター, 落合康介(b)

●新澤健一郎(p) & 増尾好秋 Duo @ 大泉学園 in F 5/2

このお二人のデュオは4年前に始まって、今回で4回目。会場はいつも大泉学園 in F だ。この日の増尾さんは、いつもに増して凄かったという印象。それを感じ取りながら凄まじい集中力で応じる新澤さんも素晴らしかった!

新澤さんは ブログ にこう書かれている:
凄かった、、、増尾さん。
何か特別な事をしているわけでは全くないのですが、ずっと太い大木がそびえ立っているような音楽でした。増尾さんのギター。なんなのあのタイム!!!
<中略>
もの凄い集中力だった。。 僕が普段弾かないようなフレーズも次々と飛び出しました<後略>

聴いていてまさにこれを感じた。普段引かないようなフレーズも… という点だ。そして集中力ももちろん!➚



普段の新澤さんとと比べてどうこうという細かい分析が私にできるわけじゃなく、何かその場で、増尾さんからのフレッシュな刺激に反応して新澤さんが何か新しいものを創っている大きなエネルギーを感じたのだと思う。それによって増尾さんの演奏もまた引き出されたのだろう。ジャズ奏者が創造しようとするのは常なんだけど、この日はそれが高い次元でうまくいっているような感じが何度もあった。ずっと興奮して聴いた。

● 岸田恵士サンバースト@朝霧 CHOOCHIN 4/8

焼き鳥屋さんちょーちんが、焼き鳥店としてはお休みの日曜日に、たま~に このようにライブハウスと化す。演奏はゴキゲン!だったし、聴衆のノリが凄かった。私は初めてこの会場に来たけれど、毎回 こんな盛り上がりようなのだそう。これを読んで次の機会にChoochin に行ってみようと思った方、椅子が少なめでよほど早めに行かないと立ち見になるので心の準備を。


岸田恵士(ds),  深田元晴 (sax), 秋田ゴールドマン(b), 増尾(g)

● 鈴木良雄(b) & 増尾好秋(g) +海老原淳子(vo/p) @藤沢 レスプリ・フランセ 6/8

写真はありませんが、この日は 早稲田大学ジャズ研出身の「タモリさん」が サプライズでご来店。 愉快なトークと歌を披露された、とのこと。

チンさん、増尾さん、タモリさん、主催者さん… 学年の違いはあるものの、皆さん同時期のダンモ部員でいらっしゃいます。かつての仲間の再会で、ステージもきっといい雰囲気だったことでしょう。

 

増尾さんは最近は 毎年 春(3月下旬-6月頃)と秋(9月-11月頃) に日本で演奏しています。次の来日が近づいて日程の全容がほぼわかった頃にNewsページ上部のスケジュール表にアップしています。スケジュール表をアップした後も、追加・変更があり次第 随時更新しています。

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