さよなら The Studio
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JazzCity Lebel のレコーディングエンジニアは友達の David Baker 。Sony の DAT レコーダーをレコーディングに使ったんです。DAT が出たばかりで Tape は小さいしそんなのがいいわけないと世間ではみんな言っていたんですよ。有賀君が日本から買って持って来たんです。使ってみたら抜群に良かった。セーフティーのために同時に2台で録っていました。レコーディングのやり方は所謂一発取り。出来は本当にエンジニアの腕にかかっています。David がやっている事を見たり聞いたり、それが最高のレッスンだったんですね。レコーディングスタジオはミッドタウンの Sound on Sound Studio 。最初の数枚はここでレコーディングしたのですがピアノがあまり良くなかったんです。Walter Davis Jr のレコーディングの時に、試しにソロピアノを僕のスタジオで録ってみたらそれが俄然良かった。その頃は演奏する部屋が小さかったので(20畳位かな)だから David もそこではやりたくなかったんですね。でも次のレコーディングは The Studio でやってみたんです。Rest is history !

スタジオのほとんどの機材は David の薦める物を買って集めたし彼からのアドバイスが結果的に本当にすばらしかった。だから The Studio はある意味で David Baker ( and 柿の木の伯母さん ) Studio だったんです。(余談ですが僕がNew York に来てから最初に作ったアルバム 111 Sullivan Street は The Studio から2つ隣のビルの地下に有ったスタジオ Greene Street Recording でレコーディングして、エンジニアが David だったんです。111 Sullivan Street は僕がその頃住んでいたアパートのアドレスなんですが、マンハッタン SOHO の地図を見て下さい、111 Sullivan Street は on Sullivan Street between Prince Street and Spring Street 、The Studio は on Greene Street between Prince Street and Spring Street ですからとっても近いんですよ。今僕が住んでいるアパートからも歩いて10 分位だからとっても便利だったんです。)
レコーディング機材はDAT から始まってデジタルになって今では完全に Pro Tools の時代。ものすごく便利になりました。コンピューターの事全然解っていない僕が使っているんだからすごいね。自分でも信じられません。レコーディングというプロセスを自分の楽器の一部として使えるようになった訳ですから素晴らしい事です。→続きpage4/5へ

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