その Bob が突然現れたんです。New York に戻って来ていた事も知りませんでした。見たところ前より体重も減って健康そうな顔しているし、うれしいサプライズでした。何年会っていなくてもスッと昔に戻って会話が始まるんです。お金を借りているのに連絡もせずにトンズラしたこと謝っているので、君が Sonny を紹介してくれたんだから、その金は紹介料だね....ありがとう! だからもういいよ。って言いました。本当にそうなんだからね。心から出た言葉でした。
ロシア人の女性と一年前に結婚したとの事。そこに一緒に来ていました。6ヶ月前に New Baby が生まれたとの事。二人の幸せを祈ります。これから又 Bob と一緒に演奏する事もあるのかも知れません。それも良いかもね。
そんな訳なのでカーネギーホールの外 56th Street の楽屋出口のところで立ち話をしながら Sonny が出て来るのを待っていたんです。そこには得体の知れない Sonny ファンがたくさん待っていて、「Tony Williams が一緒にやった時のコンサートを見たよ...」 と話しかけて来た人もいました。それは30年以上前になるんですが僕が始めて Sonny のバンドでカーネギーホールのステージに立ったコンサートだったんです。ゲストが Dizzy Gillespie , Charlie Mingus , Tony Williams 。今から考えると信じられない様なメンバーだったんですね。
Bob Cranshaw が出て来てヤーヤー! 抱き合ったり Shirley がいるのを見つけて大騒ぎ。今年の12月で75歳になるとの事。若くて元気で信じられない。
僕は昔 Roy Haynes のバンドに居た事もあるんですよ。Roy Haynes and Hip Ensemble。何時も会うと冗談まじりで Roy にからかわれるんです。彼のバンドを辞める時に、僕は若いんだからこれからは若い人とやるんだ.... って言った、と言うんです。そんな事言った覚えは全くないんだけれどその頃は英語もメチャクチャだっからね、そんな風に伝わってしまったのかな。カッコイイやんちゃ爺 81歳! さすがですね、リムジンに素敵な女性を連れていましたよ。
待ち疲れてもう帰ろうかなと思っていたらやっと最後に Sonny が出て来ました。ファンに囲まれてサインをしたり写真を一緒に撮ったりしているのでなかなか近寄る事が出来ないんです。路にリムジンが待っているので僕達は車のドアーの所で待つ事にしました。何かドキドキしながら待っていました。 見ていると一回り小さくなってしまった様に感じました。腰が少し悪いのかも。さんざん人に揉まれて Sonny がやっと車のドアーの所にたどり着き、Sonny ! Masuo ! 抱き合って思わず Thank You、Sonny ! なんて言ってしまいました。顔を見合わせてニッコリ。感激して頭がカラッポ。Shirley がいるので Kiss して抱きしめて How is your father ? なんて聞いているんです。よく覚えているんですね、厚生年金ホールで会っているんです。Clifton からスタジオの話もたくさん聞いているんだって。(ビートルズプロジェクトで Clifton Anderson にも参加してもらったんです)
あ〜よかった。いろんな意味で心温まる素晴らしい夜でした。Sonny がこれからも、いつまでも末永く活躍してくれる事を祈ります。
帰り路 Mover 夫妻と僕達4人で Broadway & 56th Street を横切るとそこにあった時計がすでに午前12時30分を指していました。
MASUO
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