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*印は飛び入りゲスト
2/ 6 (金) 東京・南青山 Body & Soul w/ 岡田勉(b)、鈴木ウータン正夫 (ds)、ゲスト:海老原淳子(vo&p)
※岸田恵士 (ds)、※鈴木良雄 (b)
2/ 7 (土) 神奈川・横浜 Jazz is Duo w/鈴木良雄(b)
2/ 8 (日) 神奈川・鎌倉 Daphneダフネ w/岡田 勉(b), 海老原淳子(p&vo)
※鈴木ウータン正夫 (ds)、 ※横山達治(perc)
2/ 9 (月) 東京・高円寺 JIROKICHI 増尾好秋 Special Jazz Session
w/峰 厚介(ts)、福村博(tb)、佐山雅弘(p)、岡田勉(b)、村上寛 (ds)、※海老原淳子
2/11 (水) 東京・目黒 Jay-J's w/岡田 勉(b), 海老原淳子(p&vo)、
※鈴木ウータン正夫 (ds)、※大崎龍治 (p)、※臼庭潤 (ts)、※横山和明 (ds)
2/12 (木) 茨城・つくば Bar Kaichi 嘉一 w/岡田 勉
2/14 (土) 六本木 Alfie w/ 岡田 勉(b)、くろだあつし(ds)、ゲスト海老原淳子(vo&p)
2/15 (日) 東京・浅草 フラミンゴ Duo w/鈴木良雄(b)、※海老原淳子
2/17 (火) 東京・新宿 Who's Who 海老原淳子(vo&p) with 増尾好秋(g)、鈴木良雄(b)
2/19 (木) 東京・高田馬場 Hot House Duo w/ 岡安芳明(g)、※海老原淳子
2/20 (金) 東京・門前仲町 江戸深川珈琲本舗 w/ 岡田 勉(b)、太田ひろ(ds)
この2月の来日のきっかけとなった ジロキチ35周年セッションの模様についてお伝えします。(3/4更新)
増尾好秋 Special Jazz Session :
増尾好秋 (g)、峰 厚介(ts)、福村博(tb)、佐山雅弘(p)、岡田勉(b)、村上寛 (ds)
佐山雅弘 (p)、 峰 厚介 (ts)、福村博 (tb)、岡田勉 (b)、増尾好秋 (g)
当日のリハーサル風景より。
お互いオリジナルの楽曲の譜面を持ち寄っての打ち合わせ。
本番では、これよりもっと生き生きしていたし、楽しそうな表情だった。
峰 厚介 (ts)、岡田勉 (b)、福村博 (tb)、増尾好秋 (g)、村上寛 (ds)
佐山雅弘 (p)村上寛 (ds)
海老原淳子さんも
Background vocals で
3曲に参加:
・ Life is Good
・ No More Dreams
・ One Word
この3曲では増尾さんも
ボーカルを披露。
写真は No More Dreams を
彼女が付けた日本語歌詞
で歌っているところ。
■ジロキチ リハーサル
夕方のリハーサル中にジロキチ店内に入れてもらった(事前に了承を得てのこと)。ステージのほうへ行くと、出演ミュージシャンの皆さんは譜面を見ながら打ち合わせに集中している様子。私は邪魔しないように無言で軽くおじぎだけして、しばらくの間 黙々と作業させていただいた。 初共演の佐山さんも含めてメンバーどうし、とてもイイ雰囲気で話していたけど、なにせ時間がかなり押しているようで、多少の緊迫感も漂っていた。私は自分が誰の目にも入っていないことを承知しながらも念のため一礼して、その場を去り、いったんお店の外へ。 前売りチケットを手に、ファンどうしおしゃべりしながら待った。
思った通り リハーサルが長引いたようで、若干遅れての開場となったものの、入場はスムーズで、ほぼ予定時刻どおりの開演!セットリスト
== 1st Set ==
Life Is Good (曲:Masuo、詩:Masuo)
Words and Mood (曲:Okada)
Harvest (曲:Sayama)
Get Out Of Town (曲:Cole Porter)
== 2nd Set ==
Limbo (曲:Wayne Shorter)
After The Checkout (曲:Mine)
No More Dreams (曲:Masuo、
日本語詩:Junko Ebihara)
Drum Tree (曲:Haruko Nara)== アンコール ==
One Word (ひとつの言葉) (曲&詩:Masuo)■ジロキチ 本番
立ち見いっぱいで熱気あふれる中、まずは増尾さんによるMCで、ジロキチ35周年を祝う言葉と、メンバーの紹介。奏者一人一人についてちょっと長めに敬意をこめて紹介していた。ちなみに、増尾さんはこれまでジロキチに、平均すれば2年に1度くらいの割合で主にアニバーサリーイベントに出演。そしてジロキチで演るときのメンバーといったら半ばおなじみの顔ぶれと決まっている -- 峰厚介さん、岡田勉さん、村上寛さん、本田竹広 (p) さんなどが常連で、ほかにそのときどきで一人二人。本田さんが亡き人になってしまったので、ピアノは今回増尾さんと初共演になる佐山雅弘さんが務めることに。佐山さんは、国立音大で本田さんの後輩にあたる。たぶんそのこともあってこの共演が決まったのかもしれない。増尾さんがピアノのほうを指して「きっと本田がそのへんウロウロしてると思うよ。け飛ばされないように気を付けて」というと、佐山さんは本田さんの姿を探すようにキョロキョロしておどけてみせた。 あと、福村博さんとは、ジロキチではこのところ一緒にやっていなかったけれど、増尾さんにとって昔から交流のある間柄。
MCでは続いて Sunshine Ave.レーベルから出た2枚のCD『Life is Good』『Without You』の宣伝と、岡田勉さんのCD『Happiness』の宣伝。このとき増尾さんのジョークで会場は大爆笑。その場でとっさに出たジョークと思いますが、このネタ、再利用できるかもしれないから内緒です。ようやく演奏に入る。最初のMCだけ長かったけど、あとはたいしてトークもせず曲名だけ言ってどんどん演奏。
1曲目は、増尾さんの最新アルバムタイトル曲 Life is Good。この2月ツアーではじめて生で聴くことができた曲。このジロキチでは2管が入ったスペシャル バージョンで、ホーンのアレンジがいい感じ!! そして海老原淳子さんの background vocal も入って奥行きのある楽しいサウンド。峰さんのソロではこの曲がまた違った雰囲気に聞こえるのが面白い。増尾さんのギターの音は、バンド編成からいっても立ち見いっぱいの状況からしても、いつものライブより大きめの音量が必要で、ギターアンプからマイクで拾ってかなり大きくしているけど、ちゃんといつもの柔らかく暖かく爽やかな音色で、気持ちよく歌っている。
2曲目は岡田さんによる4ビートの曲。
3曲目は、佐山さんのオリジナル「 Harvest 」。カリプソ調の快活な曲。演奏し終えたときに増尾さんがこの曲についてひと言: 「今日はみんなで曲を持ち寄って (つまり初見で) やっているわけなんですけど、今の曲なんか転調がすごいから。 僕なんかコード見てるだけだからいいですけど、ホーンの人は移調しなくちゃいけないから、もう たいへん なんですよ。」 福村さんと峰さんが、よくぞ言ってくれた、ホント俺たち大変だったよ、とばかりに ドッと苦笑。 聴衆から笑いと喝采! 高難度の曲をいきなり演奏するという大変な目に遭わせた張本人の佐山さんは、大きく首をすくめながらもお茶目にニカニカ笑ってみせた。それにしても、2管の入った重厚なサウンド。このメンバーの音はやっぱり凄い!! これぞ本物! これぞジャズ って感じ。寛さんのタイコは最初からパワー全開!(なにしろJirokichiセッションだからね。) 岡田さんは地を這うようにブンブン唸ってる。初参加の佐山さんのピアノは雄弁で素晴らしい。(佐山さんをこれまでにも聴いたことが少しはあったけど、このメンバーで聴いて彼の素晴らしさをあらためて認識。)
メンバーの皆さん実に楽しそう。なかでも表情のわかりやすい佐山さんは、とにかく楽しくて楽しくてしょうがない、といった様子。ミュージシャンがそうなんだから聴衆が楽しくないわけがない。
どの曲も良くて、あっという間に駆け抜けてしまう時間。最後の曲 Drum Tree は、独特で印象的なパターンが繰り返されるアップテンポなナンバー。強烈なビートにメンバー全員、いや会場全体が一体となって揺れていた。
アンコールは手拍子で、おなじみ増尾さんの曲だけどこれもホーンアレンジのお楽しみ付き☆
あ~~ 楽しかった!!セットリストを振り返ってみると、スタンダードナンバーは Get Out of Town 1曲のみ。あとショーターの曲 Limbo も、知っている人は知ってるのかな? ほかはメンバーのオリジナル曲や、増尾さんが用意したなら春子さんのオリジナル曲。なんと、オリジナルばっかりではないですか。どうりで、リハーサルのとき「時間がない」って焦っていたわけだ。
これまでだって増尾さんのジロキチでのセッションといえばメンバーが曲を持ち寄っていたけれど、今回ほどオリジナルが多いことはかつてなかったと思う。それにバンド自体だって初顔合わせの臨時編成。そんな顔ぶれが当日集まって、いきなり譜面を見て、打ち合わせして...時間に追われながら何曲も...だからあの集中力だったわけね。スタンダードナンバーばかりだったら、たいした打ち合わせなしにできちゃうのに。たった1夜のライブのために、あえてこんなことをする。その心意気がにくいではないですか。しかもメンバー全員がその気にならなきゃ実現しないわけで。奏者の皆さん、ありがとう。 いや、たぶん奏者の皆さんこそが楽しんでいたのでしょう。この豪華なメンバーでのジロキチ セッションのスペシャルさを改めて感じさせられた。そんな夜だった。
実際、わたし自身はオリジナル曲をたくさん聴けるほうが嬉しい。いい曲ばかりで、全体にもバランスのとれた配分。峰さんによるバラードあり、増尾さんのボッサあり、バリバリの4ビートもあり、という感じ。曲順も良かった。 曲順は、増尾さんが当日のリハーサルのときに決めたそうだ(そりゃ、メンバーがどんな楽曲を持ってくるかはリハーサルのときはじめてわかったわけだからね)。そして増尾さんの曲のホーン アレンジについては、思った通り増尾さんがこの日のためにホーンのパートを書いてきたとのこと! トップミュージシャン6人による、本当にスペシャルな贅沢な夜でした。 (K)
アンコールの曲が終わってから、
← ジロキチ35周年を祝って乾杯!
そして、Jirokichi の荒井マスターが最後に挨拶 ↓
(写真提供: Ackey さん)
(ライブの様子について、当サイトBBSにいくつか書き込みがあります。)
ツアー初日、岡田さんとBody&Soulにて。
写真に写っていないこの日のメンバーは、くろだあつしさんに急きょかわって出演のウータン鈴木正夫 (ds) さん。そして海老原淳子さん。
海老原淳子さんのブログ
Live Report ~ 2月6日 もごらください。
遊びにきた二人、岸田恵士(ds)さん & 鈴木良雄(b)さんと演奏。
岸田さんとは数年ぶりの再会。海老原淳子さん、岡田さんと
Jay-J's にて。 鈴木ウータン
正夫 (ds) さんがsit in。遊びに来た 大崎龍治 (p) さん、
臼庭潤(ts) さん、
横山和明 (ds) さんと。
臼庭さんは、2カ月ほど前 New York に行ったときに Arther's Tavernで増尾さんと共演。そのつながりで、この日お店にくると増尾さんに事前に連絡しての来店。そして、臼庭さんと最近よく共演している若きドラマー横山氏も一緒に来た。横山氏と増尾さんが一緒に演奏するのは初めて。
写真の顔ぶれで3曲演奏。3曲目「夜は千の目を持つ」が良かった!東京の下町、浅草と門前仲町でのライブ。
増尾さんにとって下町での仕事は初めてとのこと。会場になったのは、いつも生演奏をやっているライブハウスのような場所ではないけれど、どちらの日も満席。いかにもジャズを愛する通なリスナーが多かったようにみえた。
左の写真は jazz bar フラミンゴ にてチンさんと。
会場になった フラミンゴ と 江戸深川珈琲本舗 は、現在のところお店のホームページがないようなので、店構えの写真もどうぞ↓
← 浅草
フラミンゴ
東京都台東区
西浅草2-1-11
↓門前仲町 江戸深川珈琲本舗
東京都江東区冬木6-18-105
増尾好秋&岡安芳明ツインギターデュオ@Hot House。
岡安さんは、4年ほど前に名古屋Lovelyにて飛び入りで増尾さんと演奏したことがあるだけ。正式にはこの日が初共演だけど、このデュオは素晴らしかった。
昔の岡安さんにとって増尾さんはあこがれの存在だったそうで、岡安さんはすっかりそのときの気分に戻って緊張したりドキドキ ワクワクしたり。 そんな気持ちを岡安さんから打ちあけられて、増尾さんは「僕もこれから頑張ります」と返していた。初の共演の場にいられたのはラッキー。
■この2月ツアーは、昨年秋の日本ツアーから3カ月しか間をあけない来日だった。若い世代のミュージシャンが増尾さんのライブに飛び入り参加するという交流を目撃できたし。はじめて下町でも演奏された。 リスナーの間でも、昔ではなく現在の増尾さんを知っている人たちが、最近、少~~しずつだけど確かに増えてきていると感じる。そりゃ、日本で演奏される機会が増えれば当然のことなんだけど。以前(一時期)は、増尾さんといえば日本にいない人、遠い人、最近のリスナーにあまりよく知られていない人、という感じだったけど。 少しはそうじゃなくなりつつあるような気がする。現在のジャズシーンにおける存在感が戻ってきている感じが嬉しい。
次の増尾さん来日は目の前の5月に控えている。5月にはアメリカからビル・メイズも連れてきて、東京~関西をツアーするし、ほかのメンバーでも都内をはじめ各地でライブが予定されている。もう、私には、首都圏のライブだけでもとても追っかけきれなくなってきた。嬉しい悲鳴といったところ。
増尾さんのライブを観た人たちが個人のブログとか mixi 内に感想など書いてくれることもあるし、そろそろ、私がこんな風に日本ツアーのたびにレポートを書く必要はなさそうに思う。写真だけは、これからもときどきアップしたい--次のビル・メイズとのライブの模様など。あとは、皆さんから寄せられた文があれば喜んで掲載したいと思います。当サイト掲示板でも書き込みをお待ちしています。
ビル・メイズとのデュオは必聴!... (K)
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