時が愛おしく感じる時 64歳の誕生日
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最近つくづく思う事。歳をとったから気がついて来たんだけれど、時は限られたもの、終りがあるもの、何時までもあるものではないという事 に。そう考えると時が本当に尊い貴重なものに感じられて、一瞬一瞬を もっと大切に生きて行こうと思い始めるんだね。こうやって今まで何事 もなく生きて来られている事に感謝してしまう。僕はそんな気持でいっぱい。

丁度40年前の1970年のこの日僕は六本木のCBSソニーのスタジオでレコーディングをやっていました。僕の24歳の誕生日だったし僕のオリジナル曲がブルースで12小節×2で24小節。それに24というナンバーが何か好きだったのでアルバムタイトルにした訳です。1970年は僕の青春真っ最中、サダオさんのバンドに入って3年目,ものすごくいろんな事があった年でした。夏にはバンドで生まれて始めて海外へ。ヨーロッパを回ってスイスのモントルージャズフェスティバル、アメリカのニューポートジャズフェスティバル出演等忘れられないエキサイティングで素晴らしい旅でした。この時に始めてニューヨークにも行った訳です。
そんな新しい経験をした直後のレコーディングだったので、僕の青春エネルギーが全部詰まってるアルバムになりました。女の子にもたくさん恋していたしね。

結局その2ヶ月後の12月にサダオさんのバンドは解散したんです。僕 は翌年1971年の6月にニューヨークに旅立ちました。今年2011年でアメリカに渡って40年だね。信じられないよ。

64歳という歳。僕達ビートルズ世代にとって When I'm Sixty Four は現実ではなかったんだよね。その頃自分がまさか64歳になるとはきっと誰も思っていなかったと思うよ。それほど自分とは関係ない遠い遠い世界、それが64歳の老人だと思っていた。でもその自分が今64歳になっている訳で結構ショックを受けている訳です。考えてみると人生確実にもう峠は越えて下り坂にかかっている訳で寂しい事ったらないよね。

でも今こうやって生きてる自分、気持と中身は昔とちっとも変わってい ない。ギターだって相変わらず練習したい事の山積みだし、今だってチンさんとのレコーディングの事で頭がいっぱい。そう今年の3月に日本に行ってチンさんとデュオのレコーディングをするんですよ。もう朝起きた時から寝るまでギターの事であ〜でもないこ〜でもないそればっかり考えてる。  →続きpage3/4へ

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