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Aug 2005 Japan Tour

2005年8月。愛媛県南端のほうにある城辺(じょうへん)という地で毎夏開催されているジャズフェスティバル 「Jazz in 南レク」 の19回目にあたる Jazz in 南レク 2005 に出演することになり、増尾さんが一年ぶりにニューヨークから来日。南レクのほか東京その他数カ所で演奏してくれた。 (K記)
●8/ 8 (月) 横浜 Motion Blue 増尾好秋(g)、岡田勉(b)、村上寛(ds)
●8/ 9 (火) 東京 高円寺 Jirokichi 増尾好秋(g)、渋谷毅(p)、峰厚介(ts)、岡田勉(b)、村上寛(ds)
●8/11 (木) 名古屋 jazz inn Lovely  同上               (+ゲスト:岡安芳明 g)
●8/13 (土) 愛媛県 城辺 Jazz in 南レク  同上
●8/14 (日) 愛媛県 松山 モンク  同上
●8/17 (水) 東京 新宿 Jazz Spot J 増尾好秋、岡田勉、村上寛  (+ゲスト:宮崎勝央 as)
●8/18 (木) 東京 南青山 Body&Soul 増尾好秋、岡田勉、村上寛
●8/19 (金) 千葉県舞浜クラブイクスピアリ 増尾好秋、岡田勉、村上寛
●8/21 (日) 東京 代々木 ななかまど 増尾好秋、鈴木良雄(b)、大坂昌彦(ds)
●8/22 (月) 東京 渋谷邑(しぶやむら) 増尾好秋、鈴木良雄


トリオ with 岡田さん、ヒロシさん (横浜、東京、舞浜)

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↑岡田勉, 増尾好秋
 南レク出演のために編成されたクインテットでのライブとは別に、このトリオで東京およびその近郊 計4箇所で演奏した。
 ツアー初日の8日は、モーション・ブルー横浜にこのトリオで出演だ。ステージバックには青いMotion Blueの文字。そこへ明るい黄色のシャツを着た増尾さんが爽やかな笑顔で登場。久しぶりに見る増尾さんは元気そうだ。そして一緒にご登場は、昨年に引き続き増尾さんのツアーに付き合ってくれる岡田さんとヒロシさん。
 演奏は、初日だけにバンドとしては慣らし運転?っていう感じもあったけど(開演前のリハーサルが、事情で3人揃ってできなかったそうだ) でも増尾さんは調子が良さそう。静かな曲を美しくしっとりと奏でた後は、太い音でグングン スイングしたりと、飽きさせることなく終始ステージに惹きつけてくれた(まあ私個人とてはどのみち飽きないんだけどね)。久しぶりに生を聴けて ああ満足ぅ
 このような少人数編成は、ギターをたっぷり味わうのにいい。近年の増尾さんは音色の表現の幅が広がった。音色のコントロールが素晴らしく、一音一音を大切に弾く(掲示板#1730 Shida さんのコメント)。 
 今回のツアーでは、昨年のツアーと同じギター ES-175 と 同じギターアンプ Boogie Mark 1 (ただし地方ではアンプは借り物)を使用。ただし、Boogie のつまみのセッティングを今回はちょっと変えてご使用だそうだ。エフェクタは去年同様に使用していない。好みもあるかもしれないが、昨年のどちらかというとソフトな感じから今年はクリアで歯切れのよい音になった感じで、私や KH さん(掲示板#1760)など、概ね今年の音のほうがいいという感想。
 弾き方のほうも音色表現が1年前より一段とパワー・アップした気がしてならない。昨年は、たとえば「Masquerade is Over」の出だしの部分で弾くコードがかつて聴いたことのないほど柔らかだったりとか、静かにリリカルに演奏するときに かつてない音色の表情の幅広さを感じた。今年はさらに、その広がった幅の中で もっと自在に使い分けているように感じた。どの曲でも、インプロヴィゼーションの途中でも、常に明確な意識をもって音色がコントロールされているようだった。
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↑リハーサル風景 ©Kenji Ohashi
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演奏曲目は、日によって若干の違い
はあったがだいたいこんな感じ:
18日@Body&Soul
[1st Set]
1. ブルース(タイトル不明)
2. Small Steps  (増尾)
3. Once Upon a Time in America
  (同タイトルの映画より) 静かな曲
4. South of the Border 国境の南
5. He Was Beautiful  (映画
  「ディア・ハンター」より)
  ※亡き友に捧げて
6. Desafinado デサフィナード
  (ジョビン) 増尾さんスキャット入り
7. WEE
[2nd Set]
0. Birthday Song ※お店スタッフへ
1. Have You Met Miss Jones
2. E. J.  (増尾)
3. Darn That Dream
4. First Show (岡田)
5. Alone Together
6. ゴンドラの唄 「命短し恋せよ
  乙女」で始まる唄 増尾さんvo
8. Wet Dog (増尾) (未CD化曲)
[Encore]
You Are My Everything
 
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増尾好秋(g), 岡田勉(b), 村上寛(ds) Body & Soul にて

 Body&Soul に昨年増尾さんがクインテットで出演したときは、超満員の客席に音が吸われたせいだと思うがいやに音がこもっていた。今回は、ほぼ満席に近いものの会場の音は良く、楽器のバランスも良い。この日は最初の曲から岡田さんヒロシさんも快調で、客席からヤンヤの声がかかる。リラックスしながらノリノリで、増尾さんのギターは歌いまくっていた。
 ほかの日のステージでもかならず演奏した曲の一つに、お盆の季節ということで亡き友に捧げて演奏した「He Was Beautiful」がある。スローテンポでしんみりと演奏された。前半はソロギターで。曲のメロディとアルペジオ伴奏をギター1本で同時に弾く感じなのだが、メロディ部分は細くて硬めのよく通る音、伴奏部分は深く柔らかい響きと、弦単位で音色を弾き分けている。曲が進むにつれて、さらにいろいろな音色に。後半からベースとドラムスが、あくまで優しく控えめに入ってくる。最後はギターのピアニッシシシシモ(微かな音)で終わった。ため息が出るほど美しかった。こんな演奏は現在の増尾さんだからこそできる芸当で、速弾きなんかよりずっと奥深く味わい深い技だ。
 「South of the Border (国境の南) 」は、私の隣にいた男性が「スイングしまくってる」と言っていたがその通りで、イントロから強烈にスイングし、ファンキーでブルージー。アドリブではポップな味も加わって魅力的だった。アレンジがいい。この曲、こんなにいい曲だったっけ?と見直してしまった。
 ついでながらその男性は、増尾さんのことを「けれん味が全然ないのがいいね」など終始ほめまくっていた。男性の言葉を全部メモしたかったほどだった。そう、増尾さんにはハッタリとか奇をてらうところがない。感性一発でナチュラルに歌っていて、それで華があるというのが天性の凄さだと私は思っている。 
左上セットリストの曲以外に、日によっては、Confirmation、 Speak Low、Dolphine Dance、I Should Care も演奏した。

*Jの日(17日)のスペシャルは、お店のオーナー幸田氏の勧めで宮崎勝央(かつお)(as) 氏がゲストで加わり、All the Things You Are、I Will Remember April、Everything Happens To Me を演奏したこと。透明感と張りのある艶やかな音で堂々と吹いていた。増尾さんによるホーンの伴奏を観られたのが収穫といえば収穫。
*Body&Soulの日(18日)のスペシャルは、Birthday Song。増尾さんがこの曲を演奏するのは初めて聴いた。短い演奏だったが魅力的だった。
*舞浜クラブイクスピアリの日(19日)のスペシャルは、アンコール「Just the Way You Look Tonight 今宵の君は」で、増尾さんが口笛を吹いたこと。ボーカルに変わって途中から口笛でけっこう長く (16小節くらい) マイクに向かってフレーズを吹いてくれた。あれはもう一度やってほしいナ。  
モーション・ブルーで初めて増尾さんのライブを観たというマサリンさん(掲示板#1279)「Jazzの中にも増尾節は随所で聞かれ、今、往年のフュージョンCDを聞いていますが、やはり昨日聞いたのは増尾さんと実感しました。増尾スマイルも健在。」 それから、石川県からはるばるBody&Soulまでいらしたという方もいた(掲示板 #1753 OSADAさん)。 (K記)

スペシャル クインテット 渋谷さん・峰さんを加えて   (東京 高円寺、名古屋、四国)

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 渋谷毅(p), 峰厚介(ts), 岡田勉(b), 増尾好秋(g), 村上寛(ds)

(岡田さんは増尾さんの顔のすぐ下にちょっと。)

Jazz in 南レク 2005 のために編成されたクインテット。
このバンドでまずは東京 高円寺にあるジロキチでセッション。凄かった!!
マスター横田さんの「ジャズ喫茶えすえふ」サイトから 9日Jirokichi のレポート(転載)
増尾さんご本人による南レクレポート(→当サイト FmMasuo 2006年2月1日付け)
くびたおる さんのブログに 写真入りのJazz in 南レク 記事(写真豊富です)。

 「Jazz in 南レク」の開催地城辺(じょうへん)は、愛媛県南端のほうに位置する。ちなみにここは、昨年まで城辺町だったが、2004年の5町村合併により南宇和郡愛南町(あいなんちょう)になった。 地元出身の岡田勉さんが Jazz in 南レク2005 のために 特別編成したのが、このベテラン揃いの豪華クインテットだ。岡田さんによると、最近その地へ行っていないミュージシャンということで渋谷毅さんや増尾さんを思い付いて組み合わせたそうだ。おかげで増尾さんがこの夏ニューヨークから日本へ来てくれるわけで、岡田さんに感謝! 増尾さんと渋谷毅さんは初共演だそうだ。このクインテットで、まずは東京 高円寺のJirokichi に出演し、→名古屋→南レク→松山という順で回る。

 私は名古屋・四国へは行かないので、初日の Jirokichi   しか観られない。あとになるほどバンドがよくなるのが普通で、Jirokichi ではどうだろう? 初日といっても事前にメンバー全員でしっかり打ち合わせできていれば、フレッシュな緊張感でなかなかいいときもあるのだが(過去に誰それがリハに遅れただの 来られなかったの という裏話は数知れず)。そして気になるのは、初共演の渋谷さんと増尾さんを交えたこの組み合わせの相性はいかに? …あれこれ勝手な予想をしながら Jirokichi へ向かった。

 さて、始まってみると、いやもうこれは凄い。最初の曲から初顔合わせの初日とは思えない一体感。ヒロシさんのドラミングが冴えて決まってる。3曲目インナ・センチメンタル・ムードの峰さんのソロなどは素晴らしく、もうこのあたりから大興奮の客席と一緒に大盛り上がりのステージとなったのだった。バンドに何かマジックが起こったかのようで、独特のテンションが漂っていた。

 演奏曲目は次のとおり:
8月9日@Jirokichi セットリスト

[1st Set]

1. Small Steps (増尾)
2. E.J. (増尾)
3. In A Sentimental Mood (エリントン)
4. Red Vest (峰)

[2nd Set]

1. Little Guy's Life (岡田)
2. Rifle Bird (峰)
3. ゴンドラの唄 渋谷さんと増尾さん(vo, g)デュオ
4. Desafinado (ジョビン) 増尾さんスキャット
5. Say More (岡田)

[アンコール]

You're My Everything(Harry Warren)
 この日の詳しい模様については、マスター横田さんがご自身のサイトジャズ喫茶えすえふ内ライブレポート2005年ページに素晴らしいレポートを書いてくださった。そこから転載させていただいたJIROKICHI スペシャルセッションはこちら。 (横田さんが意外と感じられた増尾さんの一面、たしかに一般にあまり認識されていないのかもしれない。だから書いてくださって感謝です。)

 特に、峰さんの曲 Red Vest での増尾さんのギターはアグレッシブで凄かった。この曲は、増尾さんが一年前の日比谷野外音楽堂でも峰さん、バカボン鈴木さん、古沢良治郎さんなどと一緒に一度演奏している。あのときの増尾さんのソロも素晴らしくて、鋭角的で明瞭なフレーズがとても印象的だった。 今度は、野音のときよりバンドが小型化して自由度が増し、ライブハウスの濃密な空間でパワー・アップしたとでもいった感じ。それにギターソロが前より長かった。 −− バンドのうねりを切り裂くようなギター。鋭いコードの連なりにときおりシングルトーンが織り交ざって、登り詰めていくテンション。増尾さんのこんなアグレッシブな演奏は、近年聴いていなかったっけ? この感じ、久しぶりだ〜 とゾクゾク興奮の私。ギターはますます激しくなり、硬質のピィーーンと張り詰める音に、ノコギリがしなってビュッ とうなるような強靱な振動を重ねて、繰り返し放った。私からギターの手元は隠れて見えないし、いったいどうやって音を出しているのか見当もつかない。これは久しぶりどころじゃない、こんなの初めて! 信じられないような激しく鮮烈なソロだった。「何とも言えないオーラがヒシヒシと伝わる快演」(掲示板#1747 by とつき さん)
 後で記憶をたどって思い返してみると、ヒロシさんなんか猛烈なドラミングだったし峰さんも凄かったけど、バンド全体にリラックスした感じとどうなるかわからない自由度のようなものがあった気もする。JIROKICHIというホームグラウンドだったこともあるだろうし、それに たぶん渋谷さんの存在によるものではないだろうか?
 増尾さんが後日「渋谷さんって面白いよネ。全然弾かないんだから(笑)」と言ってた。もう一度共演したらどんな感じになるか、聴いてみたい。渋谷さんの blog によると、今度は増尾さんにもっと歌わせたいのだそうだが…(本当? 笑)  (→増尾さんは渋谷さんについて、後に From Masuo 2006年2月1日の文でもっと長いコメントをしている)

 名古屋Lovelyでは岡安芳明(g)さんが2部でゲストとして演奏されたそうだ。本番前にも2人のギターでデュオしていたとか。そして、Lovely で「いざ演奏が始まったら・・・全然!・・すごい! このおじさん達はすごい、バケモノですよ。」(掲示板#1745 by しゅんめいさん) (9/4 K 記)

 追記:このあと「南レク」では好天に恵まれ気持ちよく演奏できたとうかがっていたが、なんと、Jazz in 南レクのレポートを、増尾さんが書いてくれた。 →From Masuo 2006年2月1日の文。ご本人なので書き方は控えめだが、このバンドが会場を大喜びさせたことは間違いない。
 また、くびたおる さんがご自身のブログでJazz in 南レクについてレポートしてくれています(増尾さんによる文の掲載後に発見してリンク)。こちらは写真付き! リンク後、この記事に写真を15枚ほど追加アップしてくれました。

 

Trio/Duo with チンさん, 大坂さん (東京)

 鈴木“チン”良雄(b) さんとの、この2本のライブは、今回の日本ツアーがいよいよ近付いてから追加されたもので、チンさんがブッキングしてくれたそうだ。
会場になるお店は2軒とも、増尾さんとチンさん共通の大学時代ジャズ研仲間のお店だ。

代々木 「ななかまど」 (with 鈴木良雄&大坂昌彦)21日 

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 増尾好秋(g), 鈴木良雄(b)

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大坂昌彦(ds)

 「ななかまど」は、増尾さん&チンさんと同じ早稲田大学モダンジャズ研究会に在籍していた城石氏のお店だ。城石氏は高校も増尾さんと同じで1年下で、楽器はドラムスだったとのこと。

 増尾さんは、大坂さんとは 1997年アメリカのケネディーセンター コンサートにそれぞれ別バンドで出演したときに出演者入り乱れてのジャムセッションで共演して以来だ(ちなみにケネディー コンサートの内容は2枚のCDに収録されている)。これについては私が掲示板に、たぶんそうではないかと書いた後、来日した増尾さんご本人にうかがって確認できた。チンさんもそのコンサートで大坂さんとちょっと一緒に演奏したきりだったそうだが、前月(7月) たまたま大坂さんと共演することがあり、それがきっかけで今回のライブのドラマーに大坂さんを持ってきたらしい。 増尾さんとチンさんは大学時代からの長いつきあいで音楽的にも相性バッチリという感じで私は二人のコンビネーションが大好きなんだけど、そこへ、一日限りのこのセッションで大坂さんが入るとどうなるか? … 結果は、掲示板に寄せられた右の感想でわかると思う。
◆(前略)ファーストセットだけで泣く泣く帰ったとつきです。大坂さんとの共演はほとんど初めてではないかと書かれてましたが、手探りなところは殆ど感じられない(でも会話している感じは良く判る)素晴らしいセッションでした。 私自身、生の大坂さんは初めてだったのですが、発想が豊かというか引き出しを沢山持っているというか、それでいてそれをひけらかすところが少しも無く、増尾さんとチンさんとすっかり溶け込んでました。
アンコールで増尾さんが亡き友に捧げた曲なんか、増尾さんのやさしいトーンにニュアンスたっぷりのブラシとシンバルで、本当に素晴らしい演奏でした。(とつき さん


◆先ほどは、同席させていただきありがとうございました。また早速のお書き込み「同感同感」と拝見しました。私も、1セットで泣く泣くの帰宅組みでした。 Kacoさん、それから情報下さったNさん、豊かな時間を共有でき嬉しかったです。 増尾さんの魅力が随所に溢れた演奏でしたね。 どうしてあんなに軽やかにピックが弦に触れるのでしょう。どうしてあんなに甘く美しい音色が奏でられるのでしょう。最後の曲は涙が出ました。増尾さんのソロの後、お二人が入ってこられその後の曲の組み立てもとっても良かったです。
演奏終了後、電話中の増尾さんに会釈して帰ろうとしましたら、塞がっている右手ではなく左手で握手して下さいました。感激!! どうぞ近い将来またご来日くださいね〜  お待ちしてまーす。 (Hagi さん. このセットを観るために県境を2つ越えていらした)
[午後の部(1部)] 入替制

1. Game Boy (鈴木良雄)
2. Small Steps (増尾)
3. Once Upon a Time in America (同タイトルの映画より)
4. Passionate Lady (鈴木良雄. アルバムMoon and Breezeより)
5. Wings (鈴木良雄. アルバムMoon and Breezeより)
6. Alone Together
*1. He Was Beautiful (映画ディア・ハンターより. 亡き友に捧げて演奏)
*2. A Flat Blues

[夜の部(2部)] 入替制

1. Have You Met Miss Jones
2. I Should Care (最初ソロギター、途中からトリオで)
3. Dark Eyes 黒い瞳
4. Desafinado デサフィナード (ジョビンの曲. 増尾さんスキャット入り)
5. Moon Light in Vermount (チンさんの弓弾きをフィーチャー)
6. Speak Low
7. A Flat Blues
*1. You Are My Everything
 1部は、チンさんのオリジナル曲が3曲。うち2曲は、チンさんのアルバム『Moon and Breeze』に収録された、増尾さんも参加の2トラックからだ。2部はスタンダード大会で、2部について寄せられた投稿はないが、演奏は「Have You Met Miss Jones」に始まって最後まで実に素晴らしかった。 「I Should Care」では、最初ソロギターで弾いた部分もそのあと3人で演奏した部分も、美しく絶品だったし。「黒い瞳」では、チンさんと大坂さんの茶目っ気混じりの当意即妙な掛け合いが楽しかったし。「Moon Light in Vermount」はベースとギターの絡みが味わい深かったし(ここでは大坂さんはうんと控え目)。「Speak Low」は、ドラムのプッシュがなかなかという感じで増尾さんのギターがスリリングに展開され、途中でギターのハッとさせるようなフレーズに客席から驚きのような歓声。ドラムソロでまた大喜びの観客。最後の部分はギターとドラムが一緒に駆け抜けていくような疾走感が爽快だった。と、こう細かく書くとこのステージばかり良かったみたいだけど、1部も同じくらい良かった。ひとつ、ささいなことながら、1部で静かな曲が終わりそうなときにフライング拍手があったのはちょっぴり残念だったかな。演奏がかき消されてしまうから。
 このセッションで大坂さんの反応の素晴らしさを改めて認識したけど、それだけでなく、このトリオはなかなか合ってるかも、という印象を個人的に持った。まず、大坂さんとチンさんの相性がいいみたい...チンさんがこのセッションに大坂さんを持ってきたことに なるほど〜 と勝手に納得。それに、増尾さんも大坂さんと演りやすかったのでは? …このあたりを言葉にするのは難しい。ベースがチンさん以外だったら またどんな感じになるか私にはイメージしにくいけど、とにかく、増尾さんと大坂さんは今後も共演がありそうな気がするし、聴いてみたい。(K 記)

渋谷 「渋谷邑(しぶやむら)」(Duo with 鈴木“チン”良雄) 22日

「語ル 渋谷邑(しぶやむら)」 : 03-3407-6908
     渋谷区渋谷2-12-11渋谷KKビルB1F


 増尾さんとチンさんのデュオ ライブ。これが今までありそうでなかった。私が知らないだけかと思ったら、どうやらほんとに初めて?かもしれない(すぐに思い出せないほどの昔にはあったかも)。 トリオとかカルテット編成のステージで二人のデュオ演奏に近い場面はいくらでもあったが、全編デュオでたっぷり聴けるというのは嬉しい。
 増尾さんのツアー最後の日。二人だけだから特に打ち合わせなくてもその場でやればいいし、という感じでリラックスした雰囲気の中で演奏された。ギターとベースの会話による極上の音世界が広がり、いや〜〜もう素晴らしくて。しみじみと堪能させてもらった。この音世界を言葉で表現するなどという無謀なことはやめて、会場とステージの雰囲気をお伝えするにとどめたい。
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 増尾好秋(g), 鈴木良雄(b)

 「渋谷邑」は30人くらいの客で満杯。親密な空間でデュオを聴くのにちょうどいい。お店のマネージャーは、増尾さん&チンさんの大学時代のジャズ研仲間 である吉田忠興氏。客席にもジャズ研だった方が何名かみえた。 そういうお仲間や古くからのファンばかりかといえばそうでもなく、私の席のすぐそばには若い人たちがいて、この日のライブを当サイトで知って遠くからいらしたというのは嬉しいことだ。
 開演前からジャズ研仲間のうちで当時の話に花が咲いた。増尾さんが初めて部室にやってきた日に あまりに上手いので大騒ぎになった話も出た。 そのときの様子は増尾さんのアルバム『サンシャイン・アベニュー』の ライナーノーツにも書かれているし、ずっと語り草らしいが、私がその話を部員だった皆さんから直接うかがえたのは初めて。増尾さんより1年先輩で当時ジャズ研のリーダー役だったチンさんも、そのときのことを「そこらへんのプロなんかよりよっぽど上手いんだよ」と、いかにびっくりしたか語ってくれた。
 また、1st セットの途中のMCでは、チンさんのアルバム『Moon and Breeze』に収録された Passionate Lady と Wings の2曲を演奏するにあたって、チンさんはこの2曲の録音メンバーである増尾さんや恩師 渡辺貞夫さん(as) とのつながりについて話してくれた。これもいい話なんだけど、長くなるので割愛。  
 そんな思い出話も手伝ってか、気分はすっかり大学生に戻ったかのような増尾さん。演奏中チンさんと合図するときなどにとてもいい表情をしていた。無邪気な顔で もの凄いレベルの演奏をしてしまうギャップが何ともいえない。
 演奏した曲は前日と似ているが、この日はアート・ファーマーのアルバム 『To Sweden with Love』に入っている スウェーデンの民謡「Va Da Du?」、それに Lament なども。
 アンコールは、チンさんのピアノで Everything Happens To Me を、 そしてチンさんはベースに戻って He Was Beautiful、さらに最後の A Flat Blues ではチンさんが マイクを持ってスキャットを披露してくれた。チンさんの大サービスに 客席もドッと沸いてステージは終わったのだった。喝采と歓声の余韻がまだ残っているところへ、店長吉田さんがマイクを持って立った。
 吉田: え〜 (演奏が) よかったですネ。 えーと
     もう、40年ぐらい仲良しやってますよね?
 増尾: そうですー! (嬉しそうに)
 吉田: うまくなったョ  (店内 爆笑) 
話はまだまだ続いていた。 会場の雰囲気、伝わりましたでしょうか? (9/12 K 記)
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鈴木良雄(p) ♪Everything Happens To Me

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増尾, 鈴木良雄(vo) ♪A Flat Blues

↑場所が狭いため、チンさんがマイクを持って立つと
つかえそうで増尾さんはギターを傾けて弾いていた。

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